SSブログ

同一労働同一賃金の罠 [コンサルティング]

同一労働同一賃金という考え方が大きくクローズアップされてきました。
前段階として、実務においてこの考え方に相当邪魔くさい思いをしたことがありますが誤解しているケースが少なくないです。

間違えてはいけないのは同一労働価値同一賃金であってこの「価値」が抜けてるととんでもなくマヌケな解釈となります。同一職種や同一職制同一賃金という意で張り切って主張するバカも社会主義経済が崩壊しようが未だ健在です。

そもそも同一労働って形式的には、完璧に確立されたルーティンワークで一糸乱れず遂行するライン工場のプロ集団みたいな特殊な状況くらいしか想定できません。それでも能力差は生まれるでしょう。だって人間だもの。
まあ、それはそれとして竹中平蔵氏が言わんとする社員の非正規化というのは思いっきり叩かれてますけど私は正しいと思います。但し考え方として、言うなれば学問的?にはです。

これを実行となると成熟しきった企業体以外では顕著に歩留まりや成長が鈍化し最悪崩壊します。

原価であれ販管費であれ変動させるメリットは大きいです。財務的にはたちまちビューティフルなアウトプットを導き経営者もステークホルダーも満足させることは出来るかもしれませんが、先述したように成長は鈍化・退行させるリスクが大きいと考えてます。

そしてタチが悪いことに優秀であればあるほどそれらを潜在化させてしまうのが恐ろしいのです。(私はこれを派遣チームトラップ・外注トラップと称していました)

主たる要因は非正規社員に組織体としての帰属意識をもたせることが難解というか無理があるからです。組織体に帰属意識が無いというリスクは経営者と言わなくとも部門の責任者なら理解できるかと思います。出来ないのならその適正や資質を疑うべきです。帰属意識と称すと解りにくいかもしれませんが企業価値最大化の視点を労使で共有できるか、みたいなイメージです。

なんか巷で言うところのブラック企業的な香ばしさが・・・と自分でも思いますが、身をもって経験し体感したものは仮説よりも重視してます。
より経営者の手腕が問われること、人材ビジネスは未だ大きな可能性を秘めている(だから竹中氏は叩かれるのでしょうけどこのあたりは掘り下げて考えるとかなり興味深い)ということは間違いなさそうです。

コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。